こんにちは。
今日は先日発表になったばかりのオーディオシステムを紹介します。
クラリオンのフルデジタルサウンドの紹介です。
先日お休みをいただいて説明・試聴会がありましたので勉強してきました。
まずフルデジタルサウンドとは何?となりますが、私がすごく簡単に説明すると音源となるデジタルデータをデジタル出力でスピーカーを駆動するシステムで、世界初の技術となります。
通常はデジタルデーターをアナログに変換するのですが、変換時のロスやアナログのデメリットであるノイズの問題があります。
この問題を解決しながら、さらなる高音質の次元を開拓する技術がフルデジタルサウンドです。
ちょっと難しい内容ですね。
技術的な紹介は内容が多くなるので、まずは写真の紹介です。
せっかく実物を拝見できたので、状態が分かるように撮影してきました。
まずはプロセッサーZ3です。
正確なサイズはメーカーで発表していますが、実際に持ってみると小さいですね。
このプロセッサーからスピーカーまでデジタルデータと電源を出力します。
これがコマンダー。
全体のボリュームと入力ソースを選択できます。
そしてツイーター。
振動版は従来の発想ですがボイスコイルが2入力ありまして、そこにツイーター部に仕込まれたLSIで駆動します。
そしてMIDウーハー・Z7です。
振動版は従来通りに空気を振動させますが、スピーカー後方にLSIがあります。
こんな感じでマグネットとLSIなどがあるので、形状が従来のスピーカーに比べて大きいですね。
側面からの写真です。
振動版やフレームは従来の構造で、このスピーカーは6層ボイスコイルで駆動しています。
またその6ボイスコイルはLSIで動作する数を変化させながら細かな制御を行っています。
今度はサブウーハー・Z25Wです。
サイズは10インチで、特筆すべきはこのサブウーハー2個までをプロセッサーで駆動できるのです。
なのでツイーター2個、MIDウーハー4個、サブーハー2個を駆動しながら動作中の電気消費量は数アンペアなのです。
まさしく次世代のシステムです。
このサブウーハーも6ボイスコイルで内蔵LSIプロセッサーから直接駆動します。
お世辞でも超高性能設計とは言えませんが、消費電力を考えれば十分実用的に問題ないレベルです。
ここまで主要機器を説明してきましたが、実際にスピーカーをデモカーでも聞いてきました。
フルデジタルサウンドシステムを全て装備したデモカーになります。
まず聞いてすぐに思ったことが、ある意味普通のハイエンドスピーカーです。
フルデジタルなので、別次元の音を聞かせるのかと言えば、一般的にはすごく綺麗なサウンドです。
そして時間は限られていましたが、よくよく聞くとまず音楽のバックグランドがとても静かです。
その静かな空間からクリアで、繊細な音が立体的に立ち上がります。
この感触はデジタルと言えばデジタルのなせる業かな?とも思います。
そして今回の車両のチューニングはデモのため少々演出過剰でしたが、音色は無色透明のようにクリアな表現です。
楽器やJAZZなどを楽しむ方には、よろしいのではないかと思います。
今回は時間が5分と限られていたので、この程度のレヴューになります。
そして当店的に総括すると、まずメリットは
①本来の目的である、デジタルによる劣化のないハイレスポンスサウンドは概ね良好かと思います。
②そしてデジタル動作による副産物として、小型で省電力な動作が魅力的ですね。
アナログに比べて5~6分の一程度で、D級アンプと比べても半分ほどの消費電力となります。
この内容は昨今の電気自動車やハイブリットカーでは決定的な低燃費装置となりそうです。
③そしてデジタルのメリットであるノイズに関する内容はアナログ的な方式に比べ、理論上ほぼ無い状態です。
また車両はホームオーディオに比べてノイズ環境は悪いので、カーオーディオこそデジタルオーディオが真価を発揮します。
④デジタル音源入力の対応性。
USBやデジタル入力でハイレゾなどのデジタル音源を劣化が少なくスピーカーで伝達します。
当店的には上記がおすすめのポイントとなります。
しかしデメリットはあまり無い状態ですが、従来のオーディオ機器と比べてどうか?と聞かれれば、まだ従来の高コスト型システムを完全に凌駕したわけではありません。
振動版や構造も改良の余地は十分にあって、これからの発展を期待します。
そして上記はサウンドライジングの業務上の感想ですが、私的には本当に今回の内容にはワクワクしています。
今回の商品は長らく続いたスピーカー駆動方式を変えていく方式です。
いまや全ての分野でデジタル化が進んでいて、電波や記録媒体などデジタル化は私たちの生活を快適に変化させています。
そんな中で今回のデジタルサウンドは照明のLED化や、電気自動車のようなイノベーションに思えます。
ハイブリットカーも最初は良し悪しありましたが、実際に燃費も素晴らしいので定着しました。
今回のデジタルサウンドはLEDやハイブリットカーのような、イノベーションではないのか?とワクワクします。
そして今回の機器開発では若いエンジニアが担当したようで、今後の日本のオーディオも明るい兆しを感じました。
本来はもっとご案内することもあるのですが、ブログが長くなりましたので購入検討予定の方は、ぜひご連絡・ご来店ください。